交渉のペース
NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!
Question
交渉に入るとき、自分のペースにしようといつも考えているのですが、交渉が始まると、いつの間にか相手のペースに乗せられてしまいます。
Answer
ビジネス交渉の場合、交渉のペースを自分のものにできる人が、当然、有利になります。そこで、有効なテクニックを3つだけ挙げます。
ただし、相手を自分のペースに巻き込むといっても強引さは禁物です。信頼関係に裏打ちされた穏やかな会話を通して実現してください。
一番有効なテクニックは「質問」することです。つまり、多くの質問を用意し相手に投げかけることで、主導権をとることができます。
あなたもそうですが、多くの人は自分が多く話したほうが、主導権を取れると思いこんでいますが、これは全くの誤解です。よく話す人は、相手に余裕を与えます。つまり相手は、あなたが、話している間に、交渉の流れや組み立てを考えることができます。
逆に、あなたが相手に次々と質問すると、相手は次々と答えなければならないので、相手はなかなかペースをつくることができません。
二番目に有効なテクニックは「まとめ」です。交渉中、それまでの話を、定期的に自分でまとめることです。
「まとめ」をすると、手戻り防止になるとともに、こちらの要望や主張をこまめに確認することによって、相手にすり込むことができます。
三番目のテクニックは「割り込み」です。相手が長々と話す人の場合は、遠慮せずに積極的に割り込み、その話を中断させることです。
「すみません。今までのところをまとめさせていただくと・・」という具合に謝りの言葉を入れると、失礼なく割り込むことができます。