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今回に限り

NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!


Question

セミナーの中で「臨時計画」を用意しておく必要があると言われましたが、具体的な対策としては、どうすれば良いのでしょうか。

Answer

「臨時計画」とは、自社の規定からすると本来なら断るはずの相手の要請に対する事前準備計画のことです。「その条件では当社の規定からすると無理です」と返答すれば、相手が明らかにその場を去ることが濃厚な場合、相手の重要度や緊急度から考えて「臨時計画」を準備する必要があります。

「今回に限り」という、今回の案件にだけに適用する「特例措置」ということで、相手の納得を得て合意に結び付けることができます。ただし、その提案内容が自分の決済権を超える場合は、事前に決裁権者と相談して、許容範囲をもらっておかないと言えないコメントです。

「本来ならば、その価格はお断りする価格ですが、当社としましては、貴社との今後の幅広い取引を希望していますので、今回に限り「特例措置」ということで、その価格でやらせていただきます。ただし、次回からは、○○万円ということで、お願いいたします」

「社内で慎重に検討した結果、○%の引上げ(引下げ)でご了承願います。本来ならば、お断りするご要請ですが「今回に限り」貴社のご事情を鑑みまして、向こう1年間限定で承諾させていただきます」

あくまでも、貴社の要請だから特別に承諾したのだというニュアンスを盛り込むことが重要になります。