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部分謝罪

NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!


Question

私は下請け企業の営業マンです。先日のトラブル処理で、主な原因が相手だったため、謝らないで対応策を切り出したら怒鳴られました。

Answer

トラブルは相手だけが100%悪いというケースは稀(まれ)です。
「ご迷惑をかけてしまった」「お手数を取らせてしまった」「不愉快にさせてしまった」などと思う場合は、当方から謝りましょう。なぜなら、日本人はトラブル時に、相手が謝らない限り、相手の話を聞こうとしない、納得しないという国民性があるからです。

まして、相手が誤解にしろ感情的になっているときは、まず謝るほうが無難であり、スムーズにトラブル処理ができると思いますよ。相手の感情の高ぶりを押さえることができれば、相手は冷静になり、あなたの話を聞こうという意思が働き、誤解も解くことができます。そして、あなたの話が納得のいくモノであれば、相手は、トラブルを早く円満に解決しようと尽力してくれるでしょう。

次に「謝罪すると当方に不利な条件での解決になるのではないか?」とのご質問ですが、謝罪には「全面謝罪」と「部分謝罪」があります。

「すべて当方の責任です。すみませんでした」と全面的に非を認め、「全面謝罪」をした場合は、当然、当方の責任を追及されます。
一方「ご迷惑をおかけし申し訳ありません」と言うのは「部分謝罪」であり、道義的責任などについて謝罪しているのですから大丈夫です。