根拠のない楽観主義
Question;
先日の価格交渉で、当方の提案は即刻却下され、相手から想定外の厳
しい条件を突き付けられ、頭が真っ白になってしまいました。
Answer;
頭が真っ白になってしまったのでは、その後は、まともな交渉ができ
ませんので、成果は当然ながら期待できません。
厳しい条件が出ることを想定せず、相手の出方を通常よくある1パタ
ーンだけしか考えていないと、すぐ想定外になってしまいます。
それの一因として、日本人は昔から悪い事態や結果について想定する
ことを嫌い、そういうことを言う人間は「ネガティブな人だ、気分が悪
くなる」などと疎んじてきたことがあげられます。
そのため日本には「根拠のない楽観主義」がはびこってしまいました。
しかし、交渉知識や技術は高度化し一筋縄ではいかなくなってきてい
ますので、1パターンの想定だけでは対応できなくなっています。
そこで、少なくとも3パターンは検討してから交渉に臨みましょう。
上記の自分が通常考えたパターンの他に、もし、相手がこのパターン
より厳しい条件を突きつけてきたパターンの時にはどう対処するか?
また、自分が通常考えたパターンより、もし、相手が有難い条件を
提示してくれた場合は、どうするのか?という3パターンです。
特に、相手からの厳しい条件などの複数事態を想定し、その対応を
事前に検討することを習慣づけてください。
NRIJ認定コンサルタント
観音寺 一嵩