自分は正しい
Question;
部下への指示は「コンパクトに明確に」行っているのですが、能力の
ない部下が多いせいか、なかなか成果があがりません。
Answer;
あなたは優秀なビジネスパーソンです。
ご自身の能力から推し量って、多くの部下の能力不足が原因で成果が
あがらないことに不満がある、という上司としての気持ちは分かります。
ただ、あなたが方針を示した時に、部下から代替案やアイデアがほと
んど出てこないというのは問題ですね。
それは、多くの部下が無能だからということではないかも知れません。
無条件に指示は受けるのだが、成果があがらないのは、部下の「モチ
ベーション」があがっていないか、「面従腹背」ではないですか?
例えば以前、部下から代替案やアイデアが出た時に、自分の考えと
異なっていれば「そんなのダメだ」と即座に却下しませんでしたか?
それが続くと、部下は代替案などを出そうという気持ちがなくなり、
指示どおりに形だけ実行し、成果があがらなくても何も感じません。
優秀なビジネスパーソンの方で「自分は正しい。相手が間違ってい
る」と決めてかかっている人を、少なからず見かけます。
そういう人は、最初から他人の意見などを聞く気はなく、排他的で、
「自分は正しい」と固執し、相手を抑え込んだり、動かそうとします。
つまり「自分は正しい」の場合「その結論に合わない情報(意見)」
は反射的に無視(排除)する傾向が高いと言われます。
成果をあげるには「自分は正しい」ではなく、部下の意見も、真摯に
受け止め、じっくり検証してから方針を示すようにしてください。
NRIJ認定コンサルタント
観音寺 一嵩